こう見えて、結構後ろ向きなんです。すごく心配性ですし。宝塚時代もそうでした。直感で動きたいのに、慎重さが邪魔をしてスタートできないこともあったりしました。

40歳を過ぎて、ようやく「まぁいっか」という考えを持てるようになりました。急に変わったということではなく、少しずつ変わってきて今があるという感じです。「慎重になってやらないよりは、やってみないと分からない。まずはとりあえずやってみよう。やってみてダメだったら軌道修正すればいい」と思えるようになりました。やらない後悔より、やった後悔の方がいいですもんね。
自分で自分の限界を決めつけてしまったり、見えていない未来を想像して足止めされてしまうより、とりあえずやってみようという勢いを持てるようになって、人生が回るようになった気もしています。

仕事も同じで、これは出来ないんじゃないかと不安になる前に、私ができると信じてオファーしていただいたのだから、試しにやってみようと思えるように。経験と年齢、どちらも重ねたことで、思考のクセを変えられるようになったんだと思います。
そして、コロナも実は影響しているかもしれません。大袈裟ではなく、日常に何が起こるか分からないと思ったんです。大切な人が突然目の前からいなくなることを経験したことによって、“今”を楽しもうと意識が強くなりました。

もともと自己肯定感が低いんです。自分に1番厳しいかもしれません。
宝塚時代も、まだまだダメだ、今の自分でいいんだろうか、そんなジレンマを感じることが多かった。そういったジレンマを越えて、応援してくださるファンの方や新しいお仕事をオファーしてくださる方、そういった皆さんが私を信じて託してくださっているんだと捉え直し、少しずつ自信や度胸をつけていけるようになりました。自分をもっと甘やかしながら、“まぁいっか”な自分も受け入れようと思えるようになったのはこの3年くらい。頑張るぞではなく、楽しむぞと思えるように。

もともと裏方気質なんです。だからやっぱり、周りの人が喜んでくれたり輝いてくれるとすごく嬉しい。そこに幸せを感じるタイプです。
みんなの笑顔が好き。宝塚時代も、「人の笑顔を見ることが好き」と言っていました。
ただ、裏方気質によって、自分はいいんですと遠慮してしまう部分がありました。今は、変に遠慮はせず、同じ土俵で一緒に空気を吸って共有するということが出来るようになりました。それはワガママとは違うんですよね。主張するということをワガママのように感じてしまって、それで遠慮している部分がありました。
そして、食べることが大好きなので、美味しいものを食べている時が幸せ。
3食全て炭水化物でもいいくらい、本当によく食べるんです（笑）